「アリアン2Eで赤い手(もどき)」2話。今回からあらすじ形式になります。
※読みやすさを考慮し、言葉を補ったり、重複をまとめている箇所があります。
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【PC紹介】
■スクード=スクアドラ PL:ピロ
ウォリアー/アコライト ネヴァーフ 16才
戦士として戦いつつ、≪プロテクション≫等の魔法で味方を援護する。
名実ともにパーティの盾であり剣。
中の人がかっこいいおっさんm…好き。
■ベリー・クレソン PL:ポチの助
メイジ/サモナー ヒューリン 13才
≪エアリアルスラッシュ≫メインに攻撃する魔術師の少女。
よくあわあわしている「月光のクレイオ」のギルドマスター。
行動順もあるが、何気に撃破率高し。
■カルチェロ PL:なちこ
シーフ/レンジャー ヴァーナ(アウリラ:兎族) 25才
狩人を生業とする傍ら冒険者を営む狩猟系女子。
頼りになるみんなのお姉さん的存在。年齢について細かく言ってはいけない。
冴えわたる【感知】やトラップ解除と、今回色々と大活躍。
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ここから先は「エリンディルアドベンチャー」と
「赤い手は滅びのしるし」のネタバレが含まれます。
詳細は若干変更・ぼかしていますが、遊ぶ予定の方は読まないことをお勧めします。
前回、バイコルク村を襲撃した妖魔たちが口にした「北の砦」があると思しき場所、
廃村ミラ村へ向かうギルド「月光のクレイオ」の一行。
姿が見えない村人、そしてネヴァーフの戦士ブロウ。
果たして彼らもそこにいるのだろうか…
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進むにつれ街道が先細り、道も荒れ果て、かつて立札であったものも
目にするようになってくる。
カルチェロが、道に多くの人型生物が踏み荒らしたような跡を見つける。 (【知覚】成功)
また、馬の足跡、馬車の轍の後も…
それらは目立たないように偽装されていた。
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廃村ミラ村の廃墟と思われる場所に到着した。
そこは…
かつて家であったものの残骸。レンガ、木材が燃え尽きたような跡。
畑も、ほぼ自然へ帰っている。
土くれに埋もれた椅子などの破片が、廃村を感じさせた。
村の奥に小さな森があり、それは木材と石材とで建てられた砦のようであった。
奥の方には納屋があり、馬などが繋がれているのが見える。
砦の扉には、奇妙な絵が刻まれていた。
怪物、あるいは竜か。
粗削りな、だが何か不吉なイメージを呼び起こさせるもの。
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その後、
砦をぐるりと取り囲む穴(堀)に落ちたり(ゴミ捨て場)、妖魔の群れに遭遇しつつも、
奥へと進む一行。
部屋をぐるっと時計回りしたり、
登攀判定にクリティカルなどしつつ、
妖魔の傭兵や、高い壁から射ってくるシューター兄弟を倒していく。
なお、トラップはほぼ解除され、無効化されたことを記しておく。 ぐぎぎ。
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宝物庫に置かれていた宝箱の中に、飛翔符をはじめとした護符やポーション等がある中、
一通の手紙が目についた。
「お約束のものをお送りします。
橋の守りに必要になる事もあるかも知れないので、くれぐれも大事に使われるように。
―アメーティスト―」 (古エルダ語にて)
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分岐にて、奇妙な音を響かせる両開きの扉へ突入する一行。
奥の方に、立派な鎧を纏い、剣を佩いた妖魔と思しき人影…
フォモールの壮年男性の姿が見えた。
「何やら騒ぎがあったと思えば…よくも部下どもをやってくれたな。」
彼は、ブロウを捕らえて責めにかけていると答え、剣を抜き、構えを取る。
「もしも助けたくば、こちらを倒してから行くことだな。
我が名はケレブレン。コークアン様が将の一人。いざ参る!」
戦闘に入るが、ケレブレンにダメージを与えることができない。
部屋の隅のに大きな音を立てる機械のようなものが、不思議な光を発しており、
同じ光がボス・ケレブレンを包み、攻撃を阻んでいるように見えた。
「ふむ、さすがアメーティスト様の技は素晴らしいな…」
スクードがケレブレンと一対一にて対峙、
カルチェロは部下を倒していく。
その間、ベリーが部下から奪ったカードを機械へと差し込む…
不思議な輝きは止まり、ケレブレンを覆っていた光もふっと消えた。
「これで対等か。だが、我が鎧を貫けるかな?」
ダメージを与えられるようになり、形勢は一行に有利となった。
そんな中、遂にベリーの魔法がクリティカル!
かまいたちのような風がケレブレンを吹き飛ばし、壁に打ち据える。
「…見事だ。だが、赤き咢は必ずや目的を遂げてくれよう。赤き咢に栄光あれ…!」
果たして、“赤き咢”とは?一体何をしようとしているのか?
ケレブレンは、最期に言った。
―フォモール大将軍コークアン率いる赤き咢は、この北部平原一帯に侵攻し、
人間の街を潰す事を目的とした軍隊だという。
グランフェルデン侵攻、そしてラインへ。
最終的には、この地を妖魔の国にすると…
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引き返し、ブロウと村人たちを探す一行。
牢には罠が仕掛けてあり、全身の力が抜けていく感覚を味わう。
牢屋を見ると、薄暗がりに人のようなものが横たわっているのが見えた。
人影は起き上がり、ずるずると這い寄っててくる。
果たして、それはブロウの姿だった。
「騒がしいので何事かと思ったら…お前たちか。無事か?
もしや、上の騒ぎはお前たちが?」
見れば、ブロウは足の腱を切られており、更に立派な髭も散切りになっていた。
傷の跡は膨れており、手酷い拷問を受けた様子が伺える。
最初拷問を受けたが、頑なだったため利用価値なしと見なされ、放置されていたようだ。
拷問のせいか、戦士として役割を果たせなかったことを恥じているのか、
すっかり気弱になってしまったブロウ。
「村人たちとすぐに逃げろ。ワシは捨て置け!」「足手まといだ」等と言う始末。
一行は、まず娘の無事を伝え、父親なんだからちゃんと帰ってあげないと、などと
せつせつと説き伏せる。
ややあって、彼はゆっくりと頷いた。
「…少々、気弱になっておったようじゃ。
(スクードを見て感慨深げに)大きくなったものだ。もう、チビとは呼べんな…。」
立ち直った様子のブロウから、上の部屋から時折妙な音がしたという事を聞き、
隠し部屋があるのでは…と戻って調べる一行。
また、ブロウの牢屋の奥にてカルチェロが開放した村人たちは、
だいぶ弱った様子だったが、健康には問題ない様子。
食事も与えられていたという。
が、ブロウの拷問の声を聞き続けたせいか、精神的に参っている模様だった。
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果たして、隠し部屋を発見。そこは書斎のようだった。
机と書棚、そして、何やら赤く書き込みがされた地図があり、ピンが刺さっていた。
「何か清々しく“人間みなごろし”とか書いてあるんですけど。何だこりゃー!」
「ガープ王って…あのガープ?」
「カナンの森で、いやーな感じのものが…。」
「“もやす”“うばう”って…。」
「ピンのところ、橋…?」
今は、群羊月の16日。
地図に記された日付を見て相談する一行。
また、書斎の上に繋がる見張り台のような塔から、橋の先までを見渡せた。
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夕闇迫る山並み。
遠く橋の向こうには、ぽつぽつと明かりがあり、そこから煙がたなびいている。
恐らくテントだろう。
カルチェロが見たところ、人のようなものが蠢いている。
…いや、それは人ではなかった。
例えば、小さくすばしっこい妖魔。
武器を携えた、人型の異形の者たち。
巨人。
空には、翼を広げたドラゴン。
それらが、1000、2000、3000…いや、もっといようか。
ヴェンガルド渓谷の先、橋をまたいで妖魔の大軍勢がそこに集結していた。
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一行は相談の上、ブロウが機を見て村人たちを脱出させようと、密かに隠し持っていた
「転送石」を使ってバイコルク村へ戻る。
ソルカ「…(ぎゅっとブロウを抱きしめる)ありがとうございます、皆さん…」
ブロウ「…また、あのまずい豆のスープを作ってくれ。」
父と娘の涙の再会。
しかし、問題はこれからであった。
グランフェルデンの方へ避難を勧める一行に対し、腑に落ちない様子の村人たち。
「何でですか?あなた方が退治してくれたのでは…。」
地図を広げ、妖魔の侵攻計画について説明するものの、村人たちは
にわかには信じられない様子だった。
救助した村人も口添えしてくれるが、「証拠がない」と意見が割れる。
バイコルク村の村人たちを懸命に説得する一行。
「…私達に、村を捨てろというのですか?」
小村なだけに、村に愛着・思い入れがある様子だったが、これから犠牲が出るかもしれない、
復興してほしいから一時避難してもらいたい…という、親身になった説得の甲斐あって、
村人達は避難を了承。
荷物をまとめ、グランフェルデンへ村中で移動する事となった。
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その晩、一行は豆のスープなどの心尽くしを頂き、ゆっくりと休む。
翌日、急に訪ねてくる者があった。
果たしてその正体は…
待て次回!
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≪ GMサイド ≫
▼GMもろもろ
・ボスの行動パターンがやや少なかったかも。
オリジナルと変えていないのですが、もうちょっと増やせばよかったなあ…
・今回はあまり苦戦しませんでした。
ダイス目もあるでしょうが、同じシナリオ集でも難易度にムラがあるようです。
・カルチェロさんの腕(とダイス目)が冴え、トラップことごとく不発。
ぎぎぎ…次回こそは…
・今回の山場の1つ「説得」。文が長くてすみません。
素適な説得をして頂きました。
・なお、ケレブレンはほぼオリジナルキャラです。
シナリオを読んで、正統派武人(騎士)ボス分が足りないと感じたので
補充してみました。
▼今回のGMエラッタ
・【精神】が設定されていないのに<挑発>を持っている傭兵…?
⇒自己エラッタ:解決。モブなので「判定」の数値を使用、でした。ごめんなさい…
▼他、印象に残ったこと…
・「ケレブレン様」 (武人ボスにきゅんとなったPLが途中でナチュラルに発言)
・「ねーさん、頑張って―!!」 の場面の多さ
・セルフゲッシュ (キャラシート記入間違いによる自分縛り)